旅客機図鑑(2)

旅客機図鑑(2)

フライトシミュレーターでジェット旅客機の飛行を楽しむ際に、ある程度外観や操縦インタフェースなどを知っていることで、楽しさが倍以上上がると思います。
月刊エアライン2017年3月号に旅客機図鑑が掲載されていたので、いくつかの記事を引用して整理してみました。さらに詳しい情報が知りたい方は月刊エアライン2017年3月号をお読みください。

目次

旅客機エンジンのしくみ

空気を推進力に変える

ジェットエンジンは、空気を吸い込み、噴流を後方に排気することで機体を押す力=推力を得る。エンジンの内部には圧縮機・燃焼器・タービンという各要素があり、空気を吸い込み、圧縮し、燃焼させ、高圧の排気を作り出して後方へ噴射している。

現代のジェットエンジンにおいて最もスタンダードな形態である「2軸ターボファン」を例に、各部がどのような働きをし、噴流を生み出しているかを見てみよう。

低圧圧縮機

ファンのすぐ下流にあり、コアに入ってゆく空気の圧力を高める。回転する羽根(動翼)と静止している羽根(静翼)が交互に数段並んでおり、動翼で空気に運動エネルギーを与え、静翼で速度を圧力に変換することで空気を圧縮する。2軸ターボファンではファンと同じ回転数で回転している。3軸構造のエンジンでは中圧圧縮機がこの役割に相当する。

ファン(またはプロペラ)

最も前面で空気を吸い込んでいるのは、大きな扇風機のような形状をしたファンだ(プロップエンジンの場合はプロペラ)のファンはまさしく扇風機の役割で、回転する羽根(ブレード)で空気に運動エネルギーを与えて圧力を高め、後方に送る。ファンを出た空気の一部は圧縮機・燃焼器・タービン「これらを「コア」というへと導かれるが、残りの空気はコアへは入らず外側を通って(バイパス)そのまま排気される。このバイパスされる空気の量とコアに入る空気の量の比を「バイパス比」といい、最新のエンジンでは10程度にもなっていて、ほとんどの空気がファンのみを通って外に出ている。そのような高バイパス比ニンジンでは、推力の半分以上がファンで生み出されている。

プロップエンジンの場合には、後述の圧縮機の軸から減速歯車を介してプロベラが駆動される。原理はターボファンと同様で、プロペラにより空気の圧力を高め、後方に押しやることで推力を得る。

高圧圧縮機

コアに入ってきた空気を、高速回転する動翼とその後の静翼により圧縮する。低圧圧縮機よりも段数が多く、回転が速いため圧力比は高い。エンジン内部で最も圧力の高い箇所である高圧圧縮機の出口圧力と、エンジン入口の空気の圧力比を「全体圧力比」(OPR:Overall Pressure Ratio)という。OPRはエンジンの性能に大きな影響をもち、最新のエンジンでは40~47程度で、開発中のものでは60を狙っているものもある。OPRはファンや低圧圧縮機での圧縮も含めた圧力比で、高圧圧縮機のみの圧力比は最近の大型エンジンで20~25程度である。

高圧タービン

燃焼器から出てきた高温高圧の燃焼ガスを受け、風車のように回転することで、ガスの熱エネルギーを回転の運動エネルギーに変える。高圧タービンは高圧圧縮機と軸でつながっており、高圧タービンで得られた回転力で高圧圧縮機が駆動される。燃焼ガスの流れを加速するタービンノズル(静翼)と、流れを受けて回転する動翼が交互に1~2段並んでいる。高圧タービン入口(=燃焼器出口)はエンジンの中で最も高温となる部分であり、タービン入口温度(TIT:Turbine Inlet Temperature)はエンジンの燃費性能に直接影響するので、タービンの耐熱材料や冷却の技術は最重要である。

排気ノズル

排気の圧力を速度に変え、噴出することで推力を得る。コアとバイパスの排気を混合してから大気中に排気するmixタイプと、別々に排気するseparateタイプがある。排気の速度が飛行速度に近いほど、排気のもつ運動エネルギーを推力として利用できる(推進効率が高い)ため、排気速度の遅いバイパス空気が多いほど(バイパス比が高いほど)燃費が良くなる。

低圧タービン

高圧タービンから出た燃焼ガスを受けて回転し、ファンと低圧圧縮機を駆動する。大型のファンを駆動せねばならないため、大きなトルク(回転のモーメント)を発生させる必要があり、それゆえ段数が多い。ギヤードターボファンではファンに設けられた減速歯車で回転数をトルクに変換できるため、大幅に段数を削減できる。

燃焼器

高圧圧縮機を出た空気に燃料を噴霧し、燃焼させ、空気に熱エネルギーを与える。噴霧した燃料が残らないよう燃焼させるだけでなく、窒素酸化物(NOx)生成の原因となる局所的な高温部を作らないことも求められる。

世界のエンジンメーカー主要型式

ボーイングとの関連性と大型エンジンの強み
General Electric(ゼネラル・エレクトリック)

General Electric(GE)社は1892年に設立され、米国コネチカット州に本社を持つ総合産業機械・電機メーカーである。近年のジェットエンジン市場においては、特に大型エンジンにおいて大きなシェアを持ち、ボーイングとの結びつきが強い。ベストセラーとなったCF6シリーズは747や767、DC-10、A300等に搭載され、誕生したのは1970年頃であるが、初期型のCF6-50から進化を続け現在でもCF6-80C2が多くの機材で使用されている。
また、777用に開発された超大型エンジンであるGE90はファンブレードに炭素繊維複合材(CFRP)を採用し、複合材のエンジンへの適用の道を切り拓いたエポックメイキングな機種だ。また777-300ER用のGE90-115Bは世界最大のジェットエンジンとして有名だ。GEは複合材技術を得意としており、このGE90をはじめ様々な機種・部位に複合材を使用している。

787や747-8用エンジンであるGEnxもそのひとつだ。GEnxのファンブレード形状からもわかるように、複雑な三次元形状による高度な空力設計技術もGEのもつ強みのひとつだ。また、GEnxでは世界で初めて希薄予混合燃焼器を実用化し、環境適合性は群を抜いている。

現在は777X用にGE9Xを開発中であり、タービン部品にセラミック基複合材(CMC)が使用される予定であるなど、先進技術を意欲的に導入し続けている。

世界初のGTF、PW1000Gシリーズに注目
Pratt & Whitney(プラット・アンド・ホイットニー)

Pratt & Whitney(PW)社は1925年に設立され、米国コネチカット州に本社を持つジェットエンジンメーカーである。現在は様々な分野を手掛ける複合企業であるUnited Techn ologies社の傘下にある。小型のターボプロップから大型のターボファン、また戦闘機用エンジンなど様々な種別・サイズの航空機用エンジンを開発・製造している。最近ではギヤード・ターボファン技術や高温タービン技術に一日の長がある他、航空会社からは高い信頼性に一目置かれている。
高バイパスターボファンの先駆けとなったJT9Dシリーズは747クラシックや767に搭載され、旅客機用エンジンのスタンダードを示した。

JT9Dの後継として開発された大型エンジンPW4000シリーズは、767や747、777に採用されている。PW4000はファン直径によって3つのシリーズがあるが、最大の112inのものであるPW4074や4090はJALやANAの777にも多く搭載され、目にする機会が多い。

また、PW1000Gシリーズでは、このクラスのエンジンとしては世界で初めてギヤードターボファンを実用化した。このシリーズにはMRJに搭載されるPW1200Gや、A320neoに搭載されるPW1100G-JMなど中~小型の様々なサイズがラインナップされている。PWはさらに大型のエンジンにもギヤードターボファンを適用してゆく方針で、今後の目玉技術となるだろう。

独自の3軸構造でTrentシリーズを展開
Rolls Royce(ロールス・ロイス)

Trent 900 (70,000~77,000 lbf)

Rolls Royce(RR)社は、1906年に設立され、英国ダービーに本社を持つ、航空機・船船用エンジンや発電機を製造するガスタービンメーカーである。高級車メーカーとして有名な同社名であるが、自動車部門とは現在は分社化している。独自の3軸構造により、他社とは異なる設計を堅持しており、ヨーロッパ勢として近年はエアバスとの結びつきが強い。

同社にとって最初の高バイパス比ターボファンとなったRB211はトライスターや747、757などに搭載されベストセラーとなったが、同エンジンの開発においては複合材ファンの開発失敗によるコスト高騰からRRの倒産を招き、1971年に国営化される(1987年に再民営化)など苦い歴史でもある。
RB211では独自の3軸構造を採用し、現在のRRのアイデンティティーともいえる構造の礎となった。

RB211シリーズの後継として開発されたTrentシリーズは数多くの派生型を持ち、様々な機種に搭載されている。777用のTrent 800、A380用のTrent 900、787用のTrent 1000、A350XWB用のTrent XWBなどが記憶に新しい。これらはいずれも3軸構造であるが、シリーズとはいえ新規設計されている部分が多く、共通部分は多くない。

タッグを組んだ合弁エンジンメーカー
Others

CFM International LEAP-1A (24,500~35,000 lbs)

近年の大型エンジンは、国際共同開発となるのが通常であるが、合弁会社を別途設立して共同開発・製造を行なっている例もある。

米GEと仏Snecma(現在はSAFRAN傘下のエンジンメーカー)の50:50による合弁企業CFM Internationalでは、737やA320などで使用されているCFM56シリーズを開発・製造している。またその後継機である、737MAXやA320neoに搭載されるLEAPシリーズも同社によって開発された。
GEとPWによって設立されたEngine Allia nce社では、A380用エンジンであるGP7200を開発・製造している。ヨーロッパでシェアを伸ばすRRに対抗するべく、米国の2大メーカーがタッグを組んで設立され、当初は他にも大型エンジンを開発する方針であったが、残念ながら計画は立ち消えとなっており現在に至るまで1機種のみの製造である。

米、英、独、伊、日の5か国のメーカーにより設立された合弁企業Intenational Aero Engines(IAE)は、A320やMD-90に搭載されているV2500エンジンを開発・製造している。当初は、米PW、英RR、独MTU、伊Avio、日 JAEC(日本航空機エンジン協会:IHI、三菱重工、川崎重工からなる業界団体)による共同開発であったが、Avioが比較的初期段階で離脱し、現在ではRRも株式をPWに売却(製造には参加)している。後継機種であるPW1100G-JMをIAEで開発する機運もあったが、頓挫した。

APUの役割と排気口形状

ハドソン川の奇跡 その成功談にAPUの存在

APUは双発機の場合、第3のエンジンと言われるほど重要な役割を果たしている。

主に油圧、電気、高圧空気の供給源となっており、地上に駐機中の機体ではエンジンを運転しないでも必要な油圧、電源そして空調を供給できる。これまでの3発機、4発機ではAPUはあくまでもグランドパワーの代替という位置付けであったが、双発機が主流になると飛行中の「第3のエンジン」という位置付けになった。昔はAPUの使用条件が細かく規定されていたが、現在では飛行中を含む運用限界内の高度・速度以下で使用できるようになった。この飛行中でも使用できるという条件に合致するようAPUの排気口はテイルコーンの最後部に配置し、そのまわりは耐熱性材質のカバーで覆われている。APUが搭載され始めた初期の747やDC-10では飛行中の運転は想定しておらず、空気取り入れ口のドアは大きく開き、排気ガスは必ずしも後方に排出されず、上方に排出されるようになっていた。

ラガーディア空港離陸時にバードストライクに遭遇して両エンジンの推力を失い、その後、機長の好判断でハドソン川に無事着水して全旅客・乗員が生還した映画「ハドソン川の奇跡」をご覧になった読者の方も多いと思われるが、機長がバードストライクに遭遇したと判断した直後に副操縦士に対して「APUスタート」を命ずる場面がある。もしあの時にAPUをスタートしておらず、その後、両エンジンが停止してRAT(ラムエアタービン=風車式の油圧モーター/発電機)しか使用できなかったとすれば、機体の操縦にも大きな影響が出ていたと思われる。

APUはこのように現在では必要不可欠な存在になっており、もう昔のようなグランドパワーの代替ではなくなった。

旅客機のアンテナとその種類

大きく分ければ「通信用」と「航法用」

航空機のアンテナには大きく分けて、通信用と航法用がある。なかでも衛星通信用のアンテナは胴体上部にある。これは中継衛星が静止衛星の場合、高度は3万km以上で機さの巡航高度より高く、機体上部アンテナと衛星が直接繋がることになるからだ。GPSも高度は通信衛星より低いとは言え上空にあるので、機体に装備するアンテナはやはり胴体上部にある。
VHF通信アンテナについては、機体上部と機体下部の3か所に付いている。飛行中の機体とVHF地上局との通信については主に機体下部にあるアンテナが使用されるが、逆に機体が空港に駐機中であったり、タキシング中である場合には機体下部アンテナは主翼や胴体で隠れてしまうので、機体上部のアンテナが使用される。

また最近ではあまり使用されなくなったが、ADFやVOR、ローカライザーのアンテナも機体に設置されている。ただしILSグライドスロープのアンテナは機首付近に設置されることが多い。

HFアンテナは波長の関係で大掛かりなものとなる。初期の747では主翼端から棒状のアンテナがでていたが、ダッシュ400以降は垂直尾翼前縁に埋め込まれるようになった。

アンテナ名称解説

TCAS

突防止警報装置。航空機同士の異常接近や空中衝突を回避するための装置。日本では30度を超える航空機に装着が義付けられている。

ATC

レーダーからの質問電波に自動的に応答して自機のデータを送信する装置がATCトランスポンダーレーダーモニター上で各機の識別や高度情報を得ることができる。

GPS

全地球測位システム。地球周囲をまわる約30個のGPS衛星のうち、数個の衛星からの電波を受信することで位置を高精度に測定できる。地上局の必要がなく洋上でも使用で慣性航法装置のような誤差の蓄積もない。

VHF

民間機が航空管制などで使っているのは、主にVHF(超短波)の電波だ。多くの旅客機はVHF無線機を3台装備しており、機体にも合計3本のアンテナがある。

ADF

自動方向探知装置。無線航行援助施設であるNDB(無指向性電波標識)から送信される電波を受信することで、NDBの方向を知ることができる。

HF

日本国内は完全にVHFによる交信が可能だが、遠く洋上を飛ぶ場合には、より遠くまで交信可能なHF(短波)無線機を装備する。多くの機体は垂直尾翼前縁にアンテナを埋め込んでいる。

ELT

航空機用救命無線機。不時着や事故などの際に電波を発信し自機の位置を知らせることで、捜索活動を容易にするための装置である。

VOR

超短波全方向式無線標識。地上局の方向とともに、そこからどちらの方位にいるかという情報を示すことができる。しかし近年ではGPS等を使ったRNAVが主流になっている。

RA

電波高度計。航空機が一般に使用しているのは気圧高度計だが、着陸時には地表との距離を示す対地高度も知る必要がある。そこで下方に向けて電波を発射し、反射して戻ってくるまでの時間から距離(高度)を測る。

DME

距離測定装置。航空機からの電波に地上局のトランスポンダーが返信し、その時間差から距離を測定する装置だ。

ILS

ILS(計器着陸装置)ならば、視程が悪くても安全に着陸できる。滑走路から進入角を指示するグライドスロープと、左右の中心線を指示するローカライザーの電波を出し、これを機上の装置で受信しながら進入する。

SATCOM

サテライト・コミュニケーション(衛星通信)の略。人工衛星を介して地上と航空機が通信できる。接続が不安定で音質も悪いHFに対して安定しており、データや音声通信にも用いられる。

機体前方にあるセンサー類

ノーズまわりに集中する
情報収集のシステム

旅客機のセンサーは色々な場所に設置されているが、集中しているのは機首の部分である。

最も標準的なセンサーは速度を測定するピトー管、TAT(Total Air Temperature)プローブ、AOA(Angle of Attack)センサー、Static Pressureセンサー、Total Pressure センサーなどで、ほかにはA350XWBに装備されているSide Slip Sensorもある。

いずれのセンサーも操縦室内の各種表示やオートパイロット、ナビゲーション機器などに刻々と測定した情報を提供するが、例えばピト一管が氷で詰まってしまうと速度情報が各種システムに供給されなくなり、機体が失速し墜落してしまうといった大事故につながる恐れがある。2009年6月1日にリオ・デ・ジャネイロ空港を出発し、パリに向かったエールフランス447便(A330-200)はピトー管の防水ヒータ一が断線して機能していなかった。離陸して間もなくピトー管が凍結して正常な速度表示が行なわれなくなったが、機長の代わりに操縦していたクルーズパイロット(離着陸での操縦はできないが、巡航時に限って操縦できる資格を持つパイロット)は速度表示が出ないことと、オートパイロットが自動解除された原因がわからず、適切な回復操作を取ることなく機体は墜落してしまった。
事故の一義的原因は耐空性改善通報が出ているピトー管を使用していたことにあるが、速度表示がでなくても機体のピッチ角や高度、エンジン出力から機体の速度を推定できる代替手段があることを、パイロットは知らなかったようである。
様々なセンサーが発達し、どんな情報でも利用できるようになったのに、そのうちの1個だけの情報が利用できなくなった場合に他のソースからの情報をうまく利用して安全に、飛行機を飛ばすことができなかったのは、皮肉な事故だったと言うしかない。

ピトー管

MRJの機首には左右2本ずつのピトー管。先端で受ける全圧と静圧の差から速度を測定する。

TATプローブ

Total Air Temperatureの名称の通り温度を測定するためのセンサー(速度による温度上昇分も含む)。

アイスディテクター

機体への着氷を検出するためのセンサー。センサー部分が着氷すると、振動数の差を検知することで機能する。

迎角(AOA)センサー

機体が受けている風の向きを知るためのAOAセンサー。矢羽根のような形状をしていて、空気流とともに動く。

照らすエクステリアライト

「飛行機には自動車と同じように様々な灯火が装備されている。灯火は大きく分けて、自機の存在を他機に対して示すものと自機が使用するものの2種類ある。例を挙げると以下のように分類できる。

自機の存在を他機に示すための灯火

ナビゲーション・ライト

飛行機の位置、姿勢、進行方向を示す灯火で、左翼は緑、左翼は赤と定められている。夜間で灯火以外のものが視認できない場合でも、飛行機がどちらの方向に向かっているかを知ることができるようにするためだ。

アンチ・コリジョン・ライト

衝突防止灯と訳されるが、胴体の上下に赤の点滅灯、左右翼端と尾部両端に白色ストロボ・ライトが装着されている。地上および空中でも非常に目立つ灯火なので、衝突防止に大きな効果がある。

リア・ポジション・ライト

後ろから見た場合に機体の位置を示す灯火で白色光である。

ロゴ・ライト

垂直尾翼に描かれた航空会社のロゴマークを照らすための灯火で、通常は水平尾翼上面に埋め込まれている。

自機が使用するための灯火

ランディング・ライト&ランウェイ・ターンオフ・ライト

主翼付け根に埋め込まれている灯火で、夜間着陸時に滑走路を照らしたり、滑走路からタキシーウェイに入る場合の転回箇所を照らす。

ノーズギア・ランディング・ライト&タキシーライト

ノーズギアに取り付けられたランディング・ライト、および地上でタキシングする場合に前方を照らす灯火である。

ウイング・イルミネーション・ライト

主翼前縁とエンジンナセルを照明する灯火で、夜間降雪時に主翼前縁やエンジンナセルが着氷していないかどうかを判別する。

グランドマニューバ・カメラ・ライト

777-300のようにノーズギアとメインギアの距離が離れている機体では、転回時にタキシーウエイを踏み外す恐れがあるので、メインギア周辺にビデオカメラを配置してコクピットでモニターできるようにしている。夜間でも視認できるようカメラ・ライトも装着されている。

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